『秩父銘仙』
○歴史
山に囲まれ稲作に向かず、昔から養蚕業が盛んで、規格外の繭を使い「太織」と呼ばれる野良着を作っていました。
その太織が秩父銘仙に名前を変え、技術の進化によって大胆で華やかなデザインの織物となりました。
大正から昭和にかけて、お洒落着として女性に人気でした。
○特徴
糸に型染めをするため、生地に裏表がない平織りです。
裏表がないため、何度も仕立て直すことができ、長く使えることが魅力です。
布に玉虫色の光沢があります。経糸と緯糸のそれぞれ違う色を使うことで、光沢が出ます。
とても華やかな柄で昔から女性に人気があったこと、とても納得です。
マスクも可愛らしくて、ファッションのアクセントにもなって素敵です。
○製作工程
仮織り(次工程で糸が縮んだりすれたりするのを防ぐ)↓
捺染(なっせん ひと型ずつ型染めする)↓
蒸し(染料を糸に定着させる)↓
乾燥↓
巻き返し(本織前に経糸を巻き返す)↓
製織
捺染の作業はまるで版画のような作業です。
体験も行なっているようなので、機会があればチェックしてみて下さい。
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次回は、『村山大島紬』