『二風谷アットゥシ』
○歴史
北海道の沙流川流域に栄えた伝統産業、二風谷アットゥシ。
その二風谷(にぶたに)という名は”木の生い茂るところ”という意味のアイヌ語”ニプタイ”から付けられたものです。
100年前に使われていた道具とほぼ同じものを使用して今でも作られます。
オヒョウの木の皮から作られた品物は、着物や手甲、前掛けや帯等、様々な種類があります。
○特徴
この独特の絵柄はアイヌ文様。
模様は自然から生まれた形で、渦巻き・川の流れ・風・ツルなどに似ています。
文様には「魔除け」の意味があると一部では考えられています。
元々、アイヌ民族の女性が家族に丈夫なものを着せたいという思いで作られたアットゥシ。その後、和人との交易のための品となります。
そこから地域産業へと発展していったアットゥシは、通気性に優れ水にも強く、非常に丈夫な素材で作られているので、機能面でもとても優秀です。
○製作工程
オヒョウの樹皮を採取 ↓
木の荒皮を削ぐ ↓
皮を煮て柔らかくする ↓
洗って均等に剥ぐ ↓
乾燥 ↓
さらに細かく裂く ↓
糸を紡ぐ ↓
織る
○新たなカタチ
アイヌ文様を取り入れ凄くお洒落にデザインされている服を見つけました。
KAPITALさんの商品、凄く素敵です。
アットゥシもアイヌ文様も、普通に生活している上で触れる機会はなかなかありません。
着物となるとハードルも高くなりがちです。
例えばスカート、ネクタイ等全く違う姿になったアットゥシも見てみたいですね。
アイヌ文様も何か人を惹きつける力を持っている気がします。
もっと普段のファッションに取り入れていければ面白いですね。
次回は、『置賜紬』