愛すべき日本の工芸品

育休中の夜更けに

『羽越しな布』

 

○歴史

山形県鶴岡市新潟県村上市で作られる羽越しな布。

発祥の詳細はわかっていませんが、平安時代の書物に「信濃布」と言うしな布を示す言葉があったことから、その時代にはもう既にあったようです。

当時は農作業等の仕事着として利用され、他にも漁網、敷布、収納袋として使われていたそうです。

 

 

○特徴

山野に自生する、科(しな)、楮(こうぞ)、楡(にれ)、藤などの草木から取り出した繊維で糸を作り、布状に織り上げています。

初めはざっくりとした手触りですが、使い込むと徐々に馴染んで自分のものになっていくそうです。

落ち着きのある風合いで、着物やバック、帽子等多くの種類のものが作られています。

 

しな織製品

https://mokkedano.net/spot/30229

 

上の写真の日傘も、とても素敵ですね。和服を着た日に持っても上品だし、洋服の普段使いでもお洒落です。

 

羽越しな布 洗って使えるしな布マスク

https://takumicraft.official.ec/items/30007333

 

しな布マスクを発見しました。かっこいいです。。。

通気性が良さそうなので、二重マスクの上のマスクとしてでも凄くお洒落です。

これを身に付けている人がいたら気になってしまいますね。

 

しな布は、他にもブックカバーやメガネケース、小物入れなどたくさんの商品があり、プレゼントとしても素敵ではないかなと思いました。

 

 

○製作工程   一部抜粋

皮剥ぎ↓

乾燥↓

水に漬け込む↓

しな煮(木灰と10時間程度煮る)↓

へぐれたて(皮を1枚ずつ剥がす)↓

しなこき(川の流水に浸けながら竹棒などでこき、糸になる繊維だけにする)↓

しな浸け(小糠と一緒に漬ける)↓

しな干し(乾燥)↓

しなさき(糸の細さに裂く)↓

しなうみ(糸を繋ぐ)↓

しなより(糸の強度を上げる)↓

製織

 

 

製作工程がよくわかる動画がありました、ぜひご覧ください。

www.youtube.com

 

 

 

次回は、『奥会津昭和からむし織』