愛すべき日本の工芸品

育休中の夜更けに

『多摩織』

 

○歴史

東京都八王子周辺の工芸品、多摩織。

平安時代末期には既に作られていたと考えられ、室町時代後期に生産が盛んになります。

江戸時代には絹市が開催され、「八王子織物」として知名度が高くなりました。

生産量が増えるにつれて、作業工程も細分化・分業化されていきました。

 

 

○特徴

先染織物で、以下の5種類の織物が多摩織として指定されています。

・多摩結城:皺(シボ)が特徴

・紬織:凹凸が生み出す風合いが特徴

・捩り織(もじりおり):糸と糸の間に隙間がある

・変り綴(かわりつづれ):多色の緯線から模様を作る

・風通織:2枚重ねの織地が模様を作る

 

ネクタイやマフラー等、着物以外の製品も多く作られている。

 

写真の生地も柄によって雰囲気が全く違い、好みの物も見つかりそうです。

多摩織

https://dento-tokyo.jp/items/07.html

https://tamao.thebase.in/items/9488568

 

 

 

○製作工程

精錬(糸の不純物の除去)↓

図案作成↓

染色↓

お召撚り(撚りをかけて強度を増す)↓

整経(経糸を整える)↓

機巻き(ロット棒に経糸を巻きとる)↓

製織↓

仕上げ(湯もみし、糊を落として乾燥させ、蒸気をかけて伸ばす)

 

 

 

次回は、『塩沢紬』